自分は一般的? 独創的?(2)
フォールス・ユニークネス

私たちは、自分の考え、自分の行動などをより一般的であり、自分と同じように考える人は多いと感じるという、「フォールス・コンセンサス(誤った合意性)」を持っていることを前回書きました。
しかし、反対に、私たちは「自分の考えは独創的である」と考える傾向、「フォールス・ユニークネス」も同時に持っていることを最後に書きました。
フォールス・ユニークネスの代表的な者は、最近はやっている「中二病」と呼ばれるものではないでしょうか。中二病という言葉は伊集院光さんによって作られたものですが、これは思春期の独特な心や行動を端的に示しているものだと思います。
その「病気」のなかに「自分は特別な存在である」や「周りから変だと言われると嬉しい」、「マイナーなマンガを知っていることを自慢する」などがあるそうです。
心理学ではこうした心の動きを、青年心理学のアイデンティティ理論やや社会心理学でのフォールス・ユニークネスとして捉えてきました。
ただし、社会心理学でのフォールス・ユニークネスは思春期特有のものとは考えていません。
例えば、
「君ってA型なんだ。じゃあ、潔癖性だね!」
「君って沖縄出身なんだ。じゃあ、時間にルーズなんだね」
などとくくられると、なんだか嫌な気分になりませんか?
心理学の授業でも、「人はこういう傾向がある」と学んでも、「自分はそういう傾向はない。他の人はそういう傾向はある」と感じる人が多いようです。
この独自性への反応は、ユニークネス欲求(独自性欲求)という欲求が人にはあり、無理矢理ひとくくりにしようとする場面で出やすいと考えられています。
最近は、フォールスコンセンサスとフォールスユニークネスを、集団との関係でみる研究が行われています。
身近な集団の中ではフォールスコンセンサスが、外集団とはフォールスユニークネスが出やすいようです。
しかし、日本人は比較的他者に合わせる性質が高く、外集団であってもフォールスコンセンサスが出やすいとも言われています。
あなたはどうでしょうか?
あなたはこの理論に同意できますか?
それとも同意できませんか?
執筆:菊池 学

